求人の年齢制限は原則禁止、でも認められる例外とは?



「社内の平均年齢が高いので、若い人に来てほしい」
「体力が必要な仕事なので、なるべく若い人を採用したい」
こういった理由で、求人募集に年齢制限を設けたいと思う場合が
あると思います。
しかしそれは、原則として禁止されています。
では、どうして問題なのでしょうか?
また、例外が認められることはないのでしょうか?
今回は、求人募集の年齢制限についてご説明します。


雇用対策法では、労働者の募集および採用について「年齢にかかわりなく、
均等な機会を与えなければならない」と規定されていて、求人の際、
年齢制限を設けて人材を募ることは、原則として禁止されています。

募集集要項に「40歳以下」という記載をしたり、あるいは、求人票では
「年齢不問」としておきながら、書類選考や面接で年齢を理由に採用・
不採用を決定したりする行為は、いずれも法律違反となりますので、ご注意ください。

ただし、違反したからといっても、特別な罰則があるわけではありません。
行政から指導勧告を受けることはありますが、これも必ず行われるとは限りません。
とはいえ、このような勧告を受けると、会社のイメージはダウンしてしまいます。
優秀な人材を求めて求人募集したはずが、求人の仕方が原因で人材不足になって
しまっては本末転倒です。
こうした事態を招かないためにも、求人募集の記載には注意が必要です。


例外として、年齢制限が設けられるケースも

とはいえ、職種によっては、若さや体力がないと続かないものがあります。
また、仕事内容や雇用形態によっては、年齢制限がないと支障をきたす場合もあります。
そのため、次のような理由があれば、求人募集で年齢を制限してもよいとされています。

(1)未経験の若い人を採用する場合
職種によっては、専門的な知識が必要な場合があります。
こうしたケースで未経験の年配者を採用すると、一人前に育てるまでに時間がかかるため、
年齢制限を設けることが認められています。

(2)社内の従業員の平均年齢に偏りがある場合
社内に若い人が少なく、年配の人が多い場合、定年退職により従業員が一度に大勢
減ることがあります。
こうした場合には、平均年齢の偏りを解消することを目的として、年齢制限を設ける
ことが認められています。

(3)提供する商品・サービスと年齢が深く関係している場合
若年層向けの商品・サービスを提供している会社では、仕事内容と年齢が深く関わっています。
そのため、求人募集の年齢制限には合理性があると判断され、例外として認められます。

(4)仕事上、筋力や視力の維持などが必要な場合
力仕事や精密な作業の多い職種には、一定以上の筋力や視力の維持が必要となります。
これらの能力は加齢によって低下するとみなされ、年齢制限を設けることが認められます。


年齢条件だけにとらわれない総合的な判断を

会社にとって人材は財産そのものであり、人材の確保は企業の存続を左右する重要な問題です。
「できることなら若い人に来てもらって、長く働いて欲しい」という気持ちはもっともです。
だからといって、先ほど述べたような例外にあてはまらない理由で、求人募集に年齢制限を設けては
いけません。
また、仕事の適性は年齢だけで判断できるものではなく、総合的に判断するべきものといえます。
年齢だけで線引きしてしまい、せっかく応募してきた貴重な人材を逃してしまうこともあります。
それは会社にとって大きなマイナスとなり、成長を足止めしてしまうことにもなりかねません。
募集要項を作成する際には、“若い人材”にこだわり過ぎず、法律的に問題のない内容で掲載し
ましょう。